3月15日(月)


うちの実家の庭には、父自慢の古木のしだれ梅の木があります。
家を建てた際に、祖父の庭を手入れしていた植木屋さんから
「是非、富野家の庭に持って行って!」っと薦められた立派な梅の木です。
祖父は、庭のデザインにとてもこだわっていて、他からの造園関係の人達が
見学に来るほどの自慢の庭でした。
植木屋さんもその「息子(父)の家なら(立派に違いない!)」っと思ったから薦めたのか
いざ、梅の木が運ばれてきたら大変!
あまりにも立派な梅の木でうちの猫の額のような庭には
おさまりきれず、塀にも家にもひっかかる・・・・・。
大変な作業を経て、結局、何本かの枝を折って無理矢理納めたのでした。
それ以来、洗濯物を干す際は、梅の枝をくぐらないと通れない。
たまには、ボキっと枝を折ってしまう始末。
本当にうちの庭にはもったいない梅でした。



数年経って梅もうちの庭に馴染んだのか、遠慮して横には広がらなくなりました。
きっと植木屋さんはこの立派な梅をお父ちゃんに売ってしまったのを
とても後悔していると思うのです。
そんな植木屋さんの気持など知らず、庭に全く興味のないお父ちゃんですが、
毎年、窮屈でも精一咲いてくれるこの枝垂れ梅が唯一の自慢なのでした。